三省会

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宇佐晋一先生からの
メッセージ
令和2年5月13日


宇佐先生への質問
 世の中が時々刻々と変化をしています折に、宇佐先生からご指導をいただきまして感謝にたえません。今回もまたメッセージがございましたらお伝えください。

宇佐晋一先生 
 毎日不安と緊張の増すばかりの、ストレスにさいなまれる暮らしのなかで、心のケアが必要だとテレビで臨床心理学者がいう。その折角せっかくの親切も悩んだ心には早速には届かない。それは聞いたかぎりでは、一人ひとりの悩みのなかに立ち入っての解決法であるように思われるからである。そんなことではなかなか追いつきそうにない。それは心の問題は自分対自分の、なんとか助かろうという考えのやりくりにほかならず、その葛藤かっとうに他人が言葉や考えで入りこむと、新たな葛藤を増すばかりで結果は矛盾に終わるほかはないのである。

 その理由は解決の方法が間違っているのではなくて、自分を目的にした論理が自己意識のなかには役に立たない不向きなものだからである。自分を助けようとして筋を通して論理化すると、自己概念と自分とが対立し、この形でよいほうにもって行こうとすると、ちょうど自分の身体を自分で持ち上げようとするのと同じように、りきむだけで心はどうにもならないのである。

 外に向かっては すばらしい能力を発揮する知性の力だが、自分自身に対しては無力であることを、この際 皆さんに知っていただくことは、きっとお役に立つことであろう。こののぞんで、明解な見通しをたてるのに、今は非常事態であって、皆がピリピリしているから、とてもよい時期であるといえる。

 この状況から突破するには、心がどうであろうと、自分のためになる工夫は一切しないで、言葉と論理を自分に使わずに放置し、目のまえの状況に人一倍気を使って対処して進むことを第一とすればよい。予想されるストレスが何倍になろうと、予防することがいらないことも おのずからわかるであろう。  
     宇佐 晋一
  (2020年5月13日) 



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