宇佐先生への八つの質問
宇佐先生への質問 1
新型コロナウイルス感染症COVID-19 に関連する、神経症の症状や不安で困っている人々に、宇佐先生からアドバイスがありましたら、お願いいたします。
宇佐晋一先生
注意事項をよく守って、油断なく感染の機会を避けて、なるべく自宅で生活することです。
とくに、
① 密閉された部屋での集まり。
② 人びとが多く集まるところ。
③ 人びとが近くで話したり歌ったりする場所は絶対に行かないこと。
宇佐先生への質問 2
心とはなんでしょうか。
外の世界とは論理がちがう、わけがわからないものでしょうか。
心は、芸術や宗教と似たような、合理的、論理的ではないものでしょうか。
宇佐晋一先生
自分を対象にして概念化したものです。
外の世界とは別の種類の論理がはたらく世界です。
心は芸術や宗教をも概念化しています。合理的、論理的にとらえることをやめれば、芸術や宗教と同じものが現れます。
宇佐先生への質問 3
「治す前に、全治の状態がいつもそこに現れています」というのが分かりませんので、ご説明をお願いいたします。
宇佐晋一先生
つねに「そのまま」の状態が全治なので、どこにいても全治が現れているのです。考えを加えたら全治が消えてしまいます。
宇佐先生への質問 4
「スタートラインが実はゴールだった」とは、どういうことでしょうか。
宇佐晋一先生
自分や心についての考えを組み立てないので、スタートラインもゴールも全治です。だんだん治ると考えるのは間違いです。
宇佐先生への質問 5
鈴木大拙先生は「アメリカ人はもっと苦しまねばならない」とおっしゃったそうですが、宇佐晋一先生でしたら、日本人に対して、なんとおっしゃいますでしょうか。
宇佐晋一先生
生き苦しさをなくすことを先にしてはいけません。生き苦しいまま生活に手を出すとよろしい。そのとき全治します。
宇佐先生への質問 6
①「この苦しい神経症の症状を、そのままほうっておいて、苦しいままでいる」という場合と、
②「この苦しい神経症の症状を、もっと苦しんでいく」という場合では、どちらがきれいに治るでしょうか。
宇佐晋一先生
治そうとせずにいればきれいに治ります。その「苦しい神経症の症状」がそのまま薬です。
宇佐先生への質問 7
神経症は自分を治そうとすると、悪化するのでしょうか。
神経症は他人を治そうとすると、自分は治ってしまうのでしょうか。
宇佐晋一先生
治そうとして自分を考えの対象にするところから神経症が始まるのです。
他人を治そうとすると、自分が考えの対象にならなくなりますから、すぐに全治します。
宇佐先生への質問 8
邪馬台国は、大和(奈良県)にあったのでしょうか。
宇佐晋一先生
邪馬台国は 大和にあったと考えます。
2009年に桜井市纏向学研究センターの調査で見つかった JR巻向駅の南西にある3世紀の、東西一直線に並ぶ建物群が王宮と考えられます。女王卑弥呼か次の王である台与の時代の土器が出ています。
すこし西の纏向小学校の東に接して石塚古墳から3世紀初頭の土器が出ていますが、その古墳の南側の堀から木製の弧文円板が1975
年に出て、私に復元研究を委され、直弧文の一番古いものと考えました。一方岡山倉敷市の楯築墳丘墓から弧文を彫った石の彫刻が二つ出ていてよく調べると 弧文円板を写しているのです。そうすると弧文円板は楯築の王が2世紀に使ったことになり、それがすんなりと大和に入って石塚古墳(3世紀)に使われたということは 邪馬台国成立のときに 吉備の勢力が大きな役割をしたことが考えられます。
2020.3.10